京都の味覚を支え続ける老舗「矢尾定」の極意|仕出し文化と暖簾を守る140年の真髄
Uncover key developments on 京都の味覚を支え続ける老舗「矢尾定」の極意|仕出し文化と暖簾を守る140年の真髄 in this special report.
矢尾定の料理を語る上で欠かせないのが、徹底した食材選びです。
京野菜は、中央卸売市場からの仕入れに加え、信頼できる生産者との長年のネットワークから送られてきます。聖護院大根、九条ねぎ、万願寺とうがらし。固有の風味と栄養を蓄えた野菜たちは、職人の手によって最高の料理へと姿を変えます。
特に夏の「鱧(はも)」は、京都の職人の技量が如実に表れる食材です。鋭い小骨が細かく並ぶ鱧を、皮一枚を残して数ミリ単位で包丁を入れていく「骨切り」。ザッ、ザッという心地よいリズムとともに、職人の技が光ります。湯引きされた鱧は、まるで牡丹の花のように白く咲き開き、梅肉とともに口へ運べば極上の涼味が広がります。