河合浩の異彩と日常|益子の古い一軒家から放たれる「飾らない抽象絵画」の真相
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美術大学での体系的な教育を受けていないことが、河合浩の強みでもあります。教科書的な構図や伝統的な色彩論にとらわれない自由なアプローチは、独学だからこそ到達できた領域と言えます。彼は1974年に東京で生まれましたが、大都市の喧騒から離れ、自らの手で表現の模索を開始しました。
2010年代に入ると、蓄積された創作への欲求が一気に噴出します。本格的な発表を始めると、その不揃いで力強い描線はアート関係者や感度の高いクリエイターの目に即座に留まりました。美大出身者の描く緻密な絵画とは一線を画す、生の初期衝動を留めた絵画群。それらは「アウトサイダー・アート」とも「インディペンデント・アート」とも分類しきれない、独自のスタイルを確立することになります。
技法としてはアクリル絵の具やオイルパステル、時には拾い集めた廃材やキャンバス以外の素材を使用。偶然発生する絵の具の垂れや掠れを排除せず、むしろ作品の表情として抱き込む柔軟さが、彼の絵に生命力を与えています。