太陽の軌跡と水平線が生んだ奇跡:写真家・山崎博が遺した「計画と偶然」の真実
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1980年代に入ると、山崎の視線は海と空が出会う境界線――すなわち「水平線」へと注がれるようになる。海岸線にカメラを据え、昇る太陽や沈む太陽の光線を長時間かけて捉えた『海と太陽』シリーズである。
この作品群により、彼は1983年に第33回日本写真協会新人賞を受賞。高く評価されたのは、地球の自転や気象変化といった目に見えない巨視的なスケールの現象を、1枚の完璧な画面構成の中に美しく凝縮してみせた点である。
時間経過を1枚の印画紙に凝縮する試み
湾曲して描かれる光線は、天体と地球との幾何学的な関係性を明確に示す。写真はレンズの歪みや光学の法則から逃れられない。山崎はその制約を逆手に取り、自然の絶対的な物理法則を作品の主役に据えたのだ。